No.21 『分類する技術が仕事を変える』 久我勝利

分類する技術が仕事を変える!
久我 勝利
日本実業出版社
売り上げランキング: 107275
おすすめ度の平均: 4.0
3 読み物としてはおもしろいが
5 あなどれないですね
4 少年時代、昆虫採集や岩石採集が趣味だった男たちへ
5 なるほど、使えそうです。
4 分類の楽しさを発見!



著者と本の紹介


著者はあの千夜千冊で有名な松岡正剛氏の下で編集業に携わり、独立後はサイエンス系のフリーライターとして活躍されている方です。


仕事の必要上日々データの分類・整理に明け暮らしたという久我さんが編み出した分類術、たとえばパソコンのフォルダを整理するときにいつも困る人には特にオススメです!

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本の内容

○目次

第1章・・・分類上手は”仕事上手”
第2章・・・これが分類の”黄金則”だ
第3章・・・仕事や勉強に活かせる分類術
第4章・・・分類したものを上手に整理するコツ
第5章・・・分類術の一歩進んだ活用法
第6章・・・分類の身近な事例に学ぶ
第7章・・・「知の分類」の歴史はヒトが歩んできた道

著者はまず分類の効用をいくつか挙げています。

○分類することによるメリット

・「分ける」ことで「見分ける」ことができるようになり、「分かる」ようになる
・物事を単純化できる
・新しい発見を生む(定期的な見直しによりリニューアル効果)
・分類の枠組みを考えることは発想を豊かにする
・無駄な時間をなくす
・頭と仕事が整理される
・判断力が鍛えられる

分類されることによって整理されると色々と便利なことがあるのは体感するところですね。

分類のルール


この部分がこの本のキモといってもいいかもしれません。そんなこと書いていいのかどうかは分かりませんが(笑)

<最低限のルール>

ルール1・・・必ずどこかに分類する(包括的区分であること)
ルール2・・・1つの分類項目だけに入れる(相互排他的区分であること)

まず分類する際には、必ずどこかに分類しなければなりません。しかしよくどこにも分類できないことはあるので、とりあえず「その他」に分類しておきます。
また分類する際にはひとつのものが2つ以上の区分に入ってはいけません。

ただし以上のルールは絶対的なものではなく、適宜調整していいもののようです。


<分類の種類>


・二分割法・・・「〜であるもの」と「〜でないもの」に分ける方法で、分類法の基礎の基礎。しかし分類できないものがどうしても発生することがあるので、「どちらでもないもの」というものを加えて三分割法にするとよい。

・大分類・中分類・小分類・・・これも広く利用されている方法で、最も大きい分類から小さな分類にしていく分類法。大切なのは「三段階で収める」こと。別に四段階以上になっても構わないが、分類しすぎると実用性が低くなる。「できるだけ単純に」が鉄則。

仕事や勉強に活かせる分類術

仕事においては、「分類することで、その仕事を効率化させる」のが最大の目的
→仕事を効率化させる分類ができればいいので、それ以上に完璧を期すことは無駄


そのために、

・原則として「必要最小限の項目数と最低限の階層を目指して分類」
・本当に分類が必要かを確認
・分類にかける時間を決める
・最初はおおざっぱな分類から始める(大→中→小)

ざざっと要点をまとめてみましたが、いかがでしょうか。

私も分類にはこだわってしまう方で、考え抜いたあげく編み出した分類を、結局めんどくさくて使わなかった経験が何度かあります。


この本には過去の学術分野においてどんな分類をしていたかの紹介もあり、知的好奇心もそそられる内容となっています。

今はもう中古でしか手に入れられませんが、整理の基準が欲しい人には手元に置いておいて欲しい一冊です。


分類する技術が仕事を変える!
久我 勝利
日本実業出版社
売り上げランキング: 107275
おすすめ度の平均: 4.0
3 読み物としてはおもしろいが
5 あなどれないですね
4 少年時代、昆虫採集や岩石採集が趣味だった男たちへ
5 なるほど、使えそうです。
4 分類の楽しさを発見!