No.27 『急に売れ始めるにはワケがある』 マルコム・グラッドウェル

急に売れ始めるにはワケがある ネットワーク理論が明らかにする口コミの法則 (SB文庫 ク 2-1) (SB文庫)
マルコム・グラッドウェル
ソフトバンククリエイティブ
売り上げランキング: 123
おすすめ度の平均: 5.0
5 繰り返しが粘りになる
5バイラルマーケティング」の原理・原則本。ぶっちゃけマストバイです!
5 予想に反して科学的


著者と本の紹介


著者のマルコム・グラッドウェルは、『ワシントン・ポスト』紙の記者を経て現在は雑誌『ニューヨーカー』のライターとして活躍している人です。


原著『The Tipping Point』は、日本でも『ティッピング・ポイント』として販売されていましたが、現在Amazonでは売り切れています(絶版?)。


『急に売れ始めるにはワケがある』は、『ティッピング・ポイント』の文庫版。アメリカで200万部突破したマーケティング論の名著が文庫で読めるとはラッキーです!

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本の内容


「ティッピング・ポイント」とは、小さなことが大きな変化に転じるその瞬間のことをいいます。(Tip=傾くという意味)


この本に載っている具体例をひとつ挙げてみましょう。


1992年、ニューヨーク市では2154件の殺人事件が起こり、62万6812件の重罪事件が起こりました。
しかしやがてある時点を過ぎた後に、犯罪発生率に変化が生じます。「一気に傾いた」のです。

5年間で、殺人事件の発生件数は64.3%も落ちて770件になり、重罪事件の総数も半分の35万5893件に下落しました。


この劇的な減少率は確かに市の治安対策が功を奏したからといえそうですが、それでも他の都市より飛び抜けて、異常なほど短期間で減少しています。



「なぜニューヨーク市の犯罪率は劇的に減少したのか?」



このメカニズムを説き明かしたのが、本書です。このメカニズムはなぜ口コミで商品が突然爆発的に売れ始めたり、噂が一気に広まったりするのか、という場合も説明できます。



著者が指摘するティッピング・ポイントを引き起こすための要素は3つ。


1.少数者の法則
2.粘りの要素
3.背景の力

1.少数者の法則とは、感染を拡大させるのはごく一部の人である、という法則。
この「ごく一部の人」というのは、たとえば人脈がとても広い人であったり、影響力の大きい人のことです。


2.粘りの要素とは、たとえば宣伝なら記憶に粘りつくような文言が、爆発的な感染を生むというもの。


3.背景の力とは、そのまま爆発的な感染を生みだす土壌のことです。



これはそのままフレームワークとして使えて、たとえば「なぜこの商品がヒットしたのか」を考えるときに、以上の3つの要素に当てはめて考えることができます。



この本は勝間さんのオススメ本です。

マーケティングに興味がある人は必読、というより、マーケティング担当してるのにこの本を読んでないのは、プロとしてどうなの?という本ですね。


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