No.32 『明日から「仕事ができる」と言われる新・目標達成法』 小宮一慶
著者と本の紹介
著者はコンサルタントであり、明治大学大学院の特任教授もされている小宮一慶(かずよし)さん。ビジネス書をたくさん出されている方で、この本で36冊目だそうです。
この本は十数社の非常勤取締役や監査役を務め、年間150カ所以上で講演をする著者が、目標を達成するためのテクニックを紹介したもの。
具体的に書いてあるので、今すぐ目標達成のためにできる方法を探し求めている人にはいい本です!
本の内容
内容は、まさに王道。
「小さな習慣を積み重ねることで、目標を達成することができる。」
この本を貫くメッセージは、これだけです。
そして目標を達成するために著者が実践し、そして皆さんにお勧めする「小さな習慣」がこの本にはたくさん書かれています。
【目次】
第1章・・・目標具体化力がつく小さな行動習慣
第2章・・・時間管理力がつく小さな行動習慣
第3章・・・仕事力がアップする小さな行動習慣
第4章・・・人を動かす力がつく小さな行動習慣
この目次からすれば、著者が目標を達成するために必要だと考えているのは
「目標具体化力」
「時間管理力」
「仕事力」
「人を動かす力」
だということですね。
いくつか紹介します。
○「目標具体化力」
・毎朝仕事を始める前にTODOリストを作る
・高層マンションを見たら回数を数える(具体的に把握する)
○「時間管理力」
・調子のよい時間帯や状況を知る
・一次会には行くが、二次会には行かない
○「仕事力」
・若いうちは雑用を進んで引き受ける
・ノートをいつも持っておく
○「人を動かす力」
・タクシーに乗ったら運転手さんと話す(相手から聞き出す能力を高める)
・座右の書を持ち、寝る前に少しずつ読む
以上のテクニックを知っただけでは意味がありません。「なぜそれをするのか?」が大切です。
私が気に入った箇所をひとつあげるとすれば、「タクシーに乗ったら運転手さんと話す」のところです。
・まず話しやすいところから始めます。「天気の話題」→「待った時間」
・そこから徐々に話を深くしていき、「業界の話題」「景気の話」
・相手が自分からどんどん話し出すと、今度は運転手さん本人の話
タクシーの運転手さんに話を聞くと、景気からタクシーの運転手という業態についてなど、いろいろな情報が得られるということですね。
本文にはもっと色々書いてあります。
知らない人と話すのがあまり得意でない私にとってはとても参考になりました。
本書は随所に長年バリバリ仕事をこなしてきた著者の経験から語られる考えや気づきが書かれています。
「失敗の反対は必ずしも成功ではない」
「失敗の反対は一般的には成功と考えられていますが、実際には別の失敗でもあることが多い」
こういうことを楽しむという読み方もいいのではないかと思います。